概要
称念寺は、山梨県甲斐市竜王新町にたたずむ浄土宗の寺院です。山号は必徳山、本尊は室町時代の作と考えられる木造阿弥陀如来立像で、静かな里の風景のなかに落ち着いた伽藍を構えています。寺の前には南北に甲州街道(信州往還)が通り、甲府盆地を旅する道すがら気軽に立ち寄れる古刹です。
見どころ
- ●室町時代の作とされる本尊・木造阿弥陀如来立像(像高89.7センチメートル、玉眼嵌入)
- ●本尊の左右に控える江戸時代作の観音菩薩像・勢至菩薩像
- ●本堂手前に並ぶ丸彫りの石造六地蔵
- ●寺前を南北に貫く甲州街道(信州往還)の街道情緒
歴史・背景
『甲斐国社記・寺記』によれば、江戸時代の元和元年(1615年)に心誉を開山として創建されたと伝わります。一方、昭和30年刊行の『竜王村史』は慶長11年(1606年)創建の伝承を伝えます。もともとこの地には室町時代創建の慈照寺やその末寺信慶寺があり、末寺が廃絶したのち、それに代わる形で称念寺が営まれたと考えられています。本尊の阿弥陀如来立像が室町時代の造立とみられることから、寺の起こりは中世に遡る可能性も指摘されています。
アクセス
座標は北緯35.66778度、東経138.51611度で、甲府盆地の中央北縁からやや西寄りに位置します。最寄りはJR中央本線竜王駅で、そこから甲州街道沿いに向かうのが分かりやすい道順です。公共交通の便やバスの時刻は変わることがあるため、参拝の際は公式情報で確認をおすすめします。
ベストシーズン
四季を通じて静かに参拝できますが、甲府盆地が穏やかに晴れる春や秋は境内を歩くのに心地よい季節です。石造六地蔵や本堂まわりの風情をゆっくり味わうなら、日差しのやわらかい午前中が向いています。
地図
35.6678, 138.5161 · Wikidata
モデルコース
- 1竜王駅から甲州街道沿いに歩き、称念寺の山門へ
- 2本堂で本尊の阿弥陀三尊に参拝し、その造形を静かに拝観
- 3本堂手前の石造六地蔵を巡り、伝来の歴史に思いをはせる
- 4街道沿いをそぞろ歩きし、甲斐の里の風景を楽しむ
豆知識
💡 本堂手前の南側には、丸彫りの六体地蔵が並び立っています。これらは寛永年間に赤坂の末寺・地蔵院にあった石仏とされ、地蔵院が明治期の廃仏毀釈で廃寺となったのち、赤坂の石橋に転用されていたものを大正期に掘り出して当寺へ移したと伝えられます。像高は73センチメートルほどからあり、下部は砂礫に埋もれています。
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