概要
万九千神社(まんくせんじんじゃ)は、島根県出雲市斐川町に鎮座する神社で、通称「万九千社(まくせのやしろ)」とも呼ばれます。立虫神社の境内社として祀られ、旧暦十月の神在月に出雲へ集われた八百万の神々が、諸国へ帰られる前に最後に立ち寄る地とされる特別な社です。本殿を持たず、拝殿にあたる神殿の背後に神籬(しんぼく)と磐境をいただく古式ゆかしい祭祀の姿が、出雲信仰の奥深さを今に伝えています。
見どころ
- ●八百万の神々が出雲で最後に立ち寄ると伝わる特別な社
- ●本殿を持たず、神殿の背後に神籬(神木)と磐境をいただく古式の祭祀
- ●立虫神社の境内社として祀られる出雲国の式内社
- ●神在月に神々を見送る「神等去出」の神事で知られる信仰の場
歴史・背景
万九千神社は古くから出雲国の神社として知られ、出雲国の式内社の一つに数えられます。神在月に全国から出雲に参集した八百万の神々が、神事を終えて各地へ帰るにあたり、最後に宿られ酒宴を催されると伝えられてきました。その別れの神事は「神等去出(からさで)」と呼ばれ、神々を見送る出雲ならではの信仰として今日まで受け継がれています。本殿を設けず神籬と磐境で神を迎える形は、社殿以前の古い祭祀のありようを今に残すものです。
アクセス
島根県出雲市斐川町、出雲平野の一角に鎮座します(おおよそ北緯35.37度・東経132.79度)。出雲市街や出雲大社から見て斐伊川流域に位置し、公共交通なら出雲市駅などを起点にアクセスするのが一般的です。周辺は平坦な田園地帯で歩きやすい一方、社は立虫神社の境内に祀られています。運行本数や駐車場の詳細は、参拝前に公式情報で確認をおすすめします。
ベストシーズン
最も見どころとなるのは、旧暦十月の神在月にあたる時期です。神々をお見送りする神等去出の神事が営まれ、出雲ならではの荘厳な雰囲気に包まれます。ふだんの季節も出雲平野の田園に映える静かな社として参拝でき、稲穂が実る秋や新緑の頃も心地よく訪ねられます。
地図
35.3747, 132.7871 · Wikidata
モデルコース
- 1出雲市駅などを起点に斐川町方面へ向かい、出雲平野の田園風景を眺める
- 2立虫神社の境内に鎮座する万九千神社へ参拝する
- 3神籬と磐境を祀る本殿のない古式の社殿をゆっくり拝観する
- 4出雲大社など周辺の神在月ゆかりの社と合わせて巡る
豆知識
💡 「神々が最後に立ち寄る社」という伝えから、良縁や物事の締めくくり・区切りにご利益を願う参拝者が訪れます。本殿を持たず神籬と磐境を祀る姿は、社殿建築が整う以前の自然信仰の名残とされ、出雲各地の神在祭をめぐる旅の締めくくりに選ばれることの多い一社です。
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