概要
斐伊神社(ひいじんじゃ)は、島根県雲南市に鎮座する古社で、宮崎大明神とも呼ばれます。奈良時代の『出雲国風土記』には「樋社」と称する神社が2社記され、いずれも神祇官の管轄と記されていました。この2社が平安時代の延喜式の頃までに1社へと併合されたのが現在の斐伊神社と考えられており、延喜式にみえる斐伊神社と同社坐斐伊波夜比古神社が当社に比定されています。出雲神話ゆかりの地を旅するなら訪ねたい式内社です。
見どころ
- ●『出雲国風土記』に遡る古い由緒をもつ式内社
- ●2社の樋社が1社へ併合された歴史の証人という位置づけ
- ●同社坐斐伊波夜比古神社を含む社としての成り立ち
- ●ヤマタノオロチ伝説で知られる斐伊川流域という立地
歴史・背景
『出雲国風土記』段階で2社あった「樋社」が、延喜式の時代までに統合されて成立したと伝わります。延喜式神名帳に記される斐伊神社と、同じ社地に祀られる同社坐斐伊波夜比古神社が現在の斐伊神社にあたるとされ、いわゆる出雲国の式内社の一つに数えられます。古代の記録に名を残し続けてきた点に、この地の信仰の連続性がうかがえます。
アクセス
北緯35.30度・東経132.90度付近、雲南市の斐伊川流域に鎮座します。斐伊川はヤマタノオロチ伝説にも重ねられる出雲を代表する川で、参拝とあわせて周辺の里の景色も楽しめます。最寄り駅やバス路線、駐車場の有無は公式情報で確認のうえ、車または鉄道を組み合わせて訪れると安心です。
ベストシーズン
静かに参拝するなら新緑の初夏や澄んだ空気の秋がおすすめです。斐伊川沿いは季節ごとに表情を変え、稲の実る頃や紅葉の時期は里の風景も美しく整います。祭礼の日程は年によって異なるため、参列を希望する場合は事前に公式情報で確認するとよいでしょう。
地図
35.3049, 132.9034 · Wikidata
モデルコース
- 1雲南市の斐伊川流域へ鉄道または車でアクセス
- 2斐伊神社に参拝し古代出雲の由緒に触れる
- 3斐伊川沿いを歩き神話の舞台となった川景色を眺める
- 4雲南の里や周辺の出雲ゆかりの社寺を巡る
豆知識
💡 別名の「宮崎大明神」は地域で親しまれてきた呼び名です。『出雲国風土記』と延喜式という異なる時代の史料の間で、2社が1社へまとまる過程を今に伝える点が、この神社の歴史的な面白さ。古代出雲の神社行政のありようを考えるうえでも興味深い存在です。
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