概要
ヒシアゲ古墳は、奈良県奈良市佐紀町にある前方後円墳です。数多くの大王級の墳墓が集まる佐紀盾列(さきたてなみ)古墳群を構成する一基で、宮内庁により「平城坂上陵(ならさかのえのみささぎ)」として第16代仁徳天皇の皇后・磐之媛命(いわのひめのみこと)の陵に治定されています。緑濃い森に覆われた大きな墳丘と、周囲をめぐる濠が静かな水面をたたえ、古代のヤマト王権の時代へと思いを誘う風格ある古墳です。
見どころ
- ●大王級の墳墓が集まる佐紀盾列古墳群を構成する堂々たる前方後円墳
- ●宮内庁が磐之媛命の陵「平城坂上陵」として治定する由緒
- ●墳丘をめぐる周濠が静かな水面をたたえる荘厳な景観
- ●平城宮跡や周辺古墳とあわせて歩ける古代史の宝庫
歴史・背景
築造はおおむね5世紀ごろとされ、前方後円墳という日本古代を代表する墳形をとります。佐紀盾列古墳群は、奈良盆地北縁の佐紀丘陵に営まれた大王や王族クラスの墓が集中する一大古墳群で、ヒシアゲ古墳もその中核をなす一基です。実際の被葬者は明らかではありませんが、宮内庁は本古墳を磐之媛命の陵として治定しており、記紀に伝わる嫉妬深くも情の深い皇后の物語とともに語り継がれてきました。
アクセス
所在地は奈良県奈良市佐紀町(おおよそ北緯34.70度、東経135.80度付近)で、平城宮跡の北側に広がる佐紀・佐紀盾列古墳群の一角にあります。近鉄大和西大寺駅から徒歩圏で、周辺には数多くの古墳が点在しています。陵墓として管理されているため墳丘内へは立ち入れませんが、濠の外周から墳丘の姿を望むことができます。最新のアクセス情報は公式情報でご確認ください。
ベストシーズン
濠の水辺と森の墳丘が美しく映えるのは、新緑の初夏と、空気の澄む秋から冬にかけてです。周囲は平城宮跡をはじめとする広々とした史跡が続き、季節ごとに違った表情を見せます。晴れた日の午前中は水面が穏やかで、墳丘のシルエットを写真に収めるのにも適しています。
地図
34.7013, 135.8027 · Wikidata
モデルコース
- 1近鉄大和西大寺駅から佐紀町方面へ向かい古墳群エリアへ
- 2ヒシアゲ古墳(平城坂上陵)の周濠外周から墳丘を眺める
- 3隣接する佐紀盾列古墳群の他の古墳を巡り古代の勢力を体感
- 4南へ歩いて平城宮跡へ足を延ばし奈良時代の都をしのぶ
豆知識
💡 被葬者と治定される磐之媛命は、仁徳天皇の皇后として『古事記』『日本書紀』に登場し、嫉妬の逸話でも知られる人物です。「ヒシアゲ」という独特の呼び名の由来には諸説あり、周濠越しに眺める端正な墳形とあわせて、訪れる人の想像をかきたてます。
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