概要
川辺川ダムは、熊本県球磨郡相良村を流れる川辺川の上流に計画されているダムで、一級河川・球磨川水系の治水対策として位置づけられている。堤体の高さは107.5メートルを予定し、大雨のときだけ水をためて下流の洪水被害を減らす「流水型ダム」として建設が進められている。
見どころ
- ●計画から半世紀以上を経た、賛否が繰り返し議論されてきたダム事業としての歴史
- ●洪水時のみ水をためる「流水型ダム」という治水方式
- ●堤体高107.5メートルという規模で計画されている点
- ●球磨川水系・川辺川上流、相良村から五木村にかけての渓谷地形
歴史・背景
計画は1966年(昭和41年)にさかのぼり、以来50年以上にわたり完成していない長期化事業として知られてきた。地元住民や球磨川流域、全国の環境保護団体による反対運動が長く続き、2008年(平成20年)には当時の熊本県知事・蒲島郁夫氏が計画の白紙撤回を表明した経緯がある。しかし2020年(令和2年)7月の豪雨で球磨川流域に大きな被害が出たことを受け、同年11月に蒲島知事は建設推進へと方針を転換。2022年8月に策定された河川整備計画で、治水専用の流水型ダムとして再び位置づけられ、2027年度の着工、2035年度の完成を目指す計画となっている。
アクセス
建設予定地は熊本県球磨郡相良村、球磨川水系・川辺川の上流にあたる。堤体本体はまだ着工前の段階(2027年度着工予定)のため、現地は建設準備や調査の段階にあることを念頭に、訪問前に相良村や関係機関の最新情報で立入可否や道路状況を確認したい。
ベストシーズン
川辺川流域は山あいの渓谷地形で、春の新緑や秋の紅葉の時期に周辺の自然が美しくなるとされる。ただし工事の進捗により立ち入りが制限される時期もあり得るため、季節を問わず事前の情報確認が欠かせない。
地図
32.3372, 130.8412 · Wikidata
モデルコース
- 1相良村内から川辺川の渓谷沿いの様子を眺め、計画地周辺の地形を把握する
- 2球磨川水系の治水の歴史について、地元自治体などが発信する情報で背景を学ぶ
- 3上流の五木村側にも足を延ばし、水没想定区域とされてきたエリアの現状を知る
- 4訪問前に工事の進捗状況や立入規制の有無を必ず最新情報で確認する
豆知識
💡 完成までの期間の長さから、群馬県の八ッ場ダム(吾妻川、2020年運用開始)と並んで「長期化するダム事業」の代表例として語られてきた経緯がある。ダム計画の賛否や治水方針の転換をめぐる歴史そのものが、このダムを特徴づける点といえる。
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